プリント基板

プリント基板用語集

穴埋め法(hole plugging process)

パネルメッキ法においてスルホールプリント配線板表面の導体パターンをポジパターンで形成する場合、スルホールめっき後穴中を充填剤で埋めてエッチングする方法。

アディティブ法(additive preocess)

銅箔のない絶縁基板上に無電解銅メッキを主体として導体パターンを形成する方法。

アートワーク(artwork)

プリント基板の製造に用いるエッチングレジスト、ソルダレジスト、及び文字、記号のパターンを作成するための写真原版を作成する作業、また、そのマスクのこと。

アスペクト比(aspect ratio)

板厚/穴径の比を意味します。 例えば板厚1.6mm 穴径φ0.4 でアスペクト比4という事になります。 この比が大きいと、穴明けやメッキ工程での難易度が高くなります。 穴径/板厚の数字を「アスペクト比」という 。業界では5.5~8程度が標準になる。

エッチング(etching)加工

エッチングとは「食刻」「腐食」等と同じ意味。 金属類を酸やアルカリの化学反応で溶かしてしまうこと。エッチング液などの化学薬品でパターンを形成する表面の加工技術のことです。 形状にマスキングすることで不要な部分のみを除去することで必要な形状を形成できる。

エンドミル(end mill)

外形ルーター加工などに使われているドリルの名称。 側面から見た形状はスパイラルなドリルに似ているが、先端はフイッシュテール状で交叉している。

送りピッチ(feed pitch)

同じ物を等間隔でいくつか並べたときの、同じ点間の距離のこと。

片面板(single sided board)

基板材料の片面にプリント技術を用いて配線パターンを形成したもの。

カバーレイ(coverlay)

フレキシブルプリント配線板の導体パターンを保護するために被覆するフィルム フレキシブル基材と同種類で、同じ厚さで基材とカバーレイで導体パターンをサンドイッチにし、回路の剥離や湿度の影響から守る作用がある。

カブリ

感光剤が塗布されている撮影用のフィルムを取扱のミスで光を当ててしまい、現像した時にフィルムの面に曇りが出ること。これは撮影用のフィルムを長期間保存し過ぎたり、保存の状況が悪いときにも起きる現象。 かぶり現象を防ぐためには撮影用のフィルムは暗室内の着色電球(一般には赤又は黄色)の下で扱う必要がある。

ガラスエポキシ(glass epoxy)

ガラス繊維布とエポキシ樹脂から作られた基板のこと エポキシ樹脂は2種類の異なった樹脂の重合反応によって得られる樹脂で、硬化剤の選び方で広い範囲の異なった特性の樹脂が得られる。このため最もバランスのとれた使い易い基板材として広く用いられている。電気を通さず加工性も良い材料。

ガラスマスク(glass mask)

フィルムでなく、感光剤が塗布されたガラスを使って作られた原板のこと。

ギャップ(gap)

パターンやランドの間隔のこと。

共晶半田(eutectic solder)

スズ61.9%、鉛38.1%融点183°の半田のこと 作業温度や安定性から広く使用されているが、鉛が含まれているため環境への影響を考慮し、規制の対象となっている。

キリ穴(drilled hole)

キリであけただけの穴を指し、「バカ穴」とも云う。 スルホールでない孔のことをいう。

金メッキ(gold plating)

金を表面にメッキすること。 良い金メッキをするために下地に他の金属をメッキしておくとよい、下地金属にはニッケル(Ni)が用いられることが多い。 金メッキは変色もせず、電気の通りも良いが、高価で傷が付き易いので取扱には注意が必要。 また金メッキにはソフトゴールドと言う品質の高い(Au99.99%以上)特殊な金メッキもあり、色合いが全く異なる。

金属コアプリント配線板(metal core printed wiring board)

金属板を内層にもつ多層プリント配線板。メタルコアプリント配線板ともいう。 金属は銅、アルミニウム、鉄などがある。銅の場合大電流用、アルミニウムの場合熱放散などに利用されことがある。

金属ベースプリント配線板(metal base printed wiring board)

金属板をベースにした2層または多層プリント配線板。アルミニウム、鉄や銅板の上に絶縁層、導体層を積み上げて作られる。

クレイジング(crazing)

機械的な歪で絶縁基板中のガラス繊維が、織り目の所で樹脂と離れる現象。 この現象が起きると内部に白い点や十字形が連結しているように見える。 これと似た現象にミーズリングがある。

現像(development)

露光された感光剤の中の潜像(隠された像)を目に見えるようにする作業のこと。 具体的には感光剤にはハロゲン化銀が使われていて、光の当たった部分を金属銀の粒子に還元することにより像が見えるようになる。光の当たらなかった部分は溶かし出されてしまう。

コア材(core material)

多層プリント配線板の内部に芯として入れる金属材料 強度、加工性、放熱などを向上させるための支持材のこと。

コンフォーマルバイア(conformal via)

ビルドアッププリント配線板に用いられる上下の層間を電気滝に接続する穴 コンフォーマルビアともいう。

コーティング(coating)

表面を保護したり特殊な性質を持たさせるために、他の材料を密着させて覆うこと。 密着させる方法としては樹脂剤の塗布や、シートの圧着から薬剤の加熱処理など色々の方法があり、メッキなどもコーティングの一つとする見方もある。

工業用写真(industrial photography)

芸術写真や報道写真、又一般の記念やスナップ写真と区別して工業用に使われている写真の総称。

公差(tolerance)

図面上に書かれている寸法の許容範囲のこと。 注意しなければならないのは公差の表示で、±表示も有れば、+-別々の表示もある。

高周波(high frequency)

比較的高い周波数のこと また、そのような波動や振動を指す。

黒化処理(black oxide treatment)

黒色酸化処理法の略。通常表面が黒色に変化するので黒色処理法とも云う。 プリント回路基板を積層する際に接着性を向上させるための前処理として銅箔表面を酸化処理する方法のこと。 処理液の組成条件によってはブラックオキサイドとブラウンオキサイドがある。これは酸化第一銅と酸化第二銅の組成の割合で色が変わるため。最近では酸化膜の形状のまま銅に還元してハロー現象を防止する方法も行なわれている。

皿穴(countersink)

プリント基板などをビスで固定する際、ビスの頭が出ないように、ビス挿入面を皿状に削り取った穴の事。

CZ処理(cz treatment)

ソルダーレジスト、プリプレグ、ドライフィルム等の密着性を向上させるために銅表面を粗化させる表面処理方法のこと。

シルク印刷(silk screen printing)

レジストを塗布するときに昔は絹(シルク)で作られた版が使われていて、文字も一緒に印刷されていた。このため文字印刷のことを業界では通称「シルク」と呼んでいる。 現在ではシルクは使われずテトロン・ステンレスなどが使われているが「シルク」と云う言葉として残っている。他にもインクジェット印刷による文字印刷も行われている。

スタック方式(Stack method)

基板の固定方式。 上板と下板に基板を基準穴を介して冶具ピンで挟みこみ加工する方式。 穴の位置ずれを防御する一つの方法として用いられる。

ステップ加工(step drilling)

穴あけ加工をするときに数回に分けて往復させて貫通させる方法で、深い穴や細い穴の加工時などに切り屑の排出を助けるために行なう。

スミア(smear)

エポキシスミアともいう。 スミアとは汚れのこと。 多層板穴あけ加工の際に発生する切削熱(200℃前後)によってエポキシ樹脂が溶けて、表層・内層の銅箔に付着しスルホールメッキの接着不良をまねき導通不良の原因となることをいう。 原因としてはドリルの形状(ストレートタイプに出やすい)、ドリル切刃の磨耗、切削条件(送り速度の下げすぎの時に出やすい)、重ね板枚数(重ねすぎと切り屑の排出がわるい時に出やすい)などが考えられる。

スミア処理(desmear)

デスミア、スミア除去ともいう。 ドリル穴明けの際にドリル刃と基板との摩擦で発生したスミア或いはレーザ穴明けで残留した樹脂をケミカルホールクリーニングなどで除去すること。 積層板のスル穴メッキ前処理に使われ、処理法としては最近では殆どが過マンガン酸カリウム法が用いられている。

スルホール(through hole)

基板の上下面に電気を通すために、基板に穴を明け穴の内面にメッキを施して穴のメッキ壁面を通して電気の導通をはかった穴のこと。THと言う記号でも書かれる。 現在では単に基板の上下面に限らず、多層板の場合には中の2層目とか4層目とか限定された層間の導通を図ったスルホールや全部の層の導通をはかった穴もある。又外層には出ないで内層間だけの導通を行う「ブラインドスルホール」と言う特殊なスルホールもある。

スルホールメッキ(plated-through hole)

プリント回路基板で、表面や内層を相互に接続を行うために貫通穴の内壁にメッキを施すこと。

積層板(laminate)

基板材料を複数枚積み重ねて接着したプリント配線板のこと また、絶縁板に銅箔を張り付けたものを銅張積層板をいう。

接着シート(adhesive sheet bonding)

多層プリント配線板を製造するとき、各層の板間を接着するために使用する薄いシートガラス布に含浸した樹脂がBステージ状態のプリプレグや基材のない接着フィルムなどがある。

ソフトエッチング(soft etching)

プリント配線板の製造工程の中で、わずかにエッチング液で溶解し銅箔表面の酸化物を取り去り新鮮な金属の表面を作り次の処理を確実に行えるようにする表面処理。 ソフトエッチングは無電解めっき、電解メッキ、端子メッキなどのメッキ前やエッチングレジスト、メッキレジストの塗布などの前処理として行う。

ソルダレジスト(solder resist)

プリント配線板のはんだ付けを行う時にはんだ付けに必要なランド以外のランドや導体パターンなどをはんだを付かないようにする耐熱性のコーティング材 はんだ付け時のはんだショートを抑え、絶縁性を保ち導体を保護する役目をする。レジストインクを用いたスクリーン印刷、及び感光性レジストインクまたはフィルムを用いた写真法で形成するものもある。

多層板(multilayer board)

プリント回路基板で片面板に対して両面板以上の物を多層板という。 これは基板の機能をコンパクトに納めるために、色々の機能を持った何枚かの基板を一つに重ね合わせて作られた物である。

チェッカー(checker)

基板のショート・断線等を電気的に検査する機械のことをいう。

抵抗(resistance)

電気抵抗を略して単に抵抗と云うことが多い。 電気抵抗とは電気の流れを阻害することを云い、オーム(Ω)という単位で表される。 オームの値が非常に小さい材料、言い換えれば電気が流れ易い材料を導体(良導体)といい、反対にオームの値が非常に大きい材料、即ち電気が流れにくい材料を絶縁体(不導体)と言う。基板の中心素材の樹脂は絶縁体で、その上に導体の銅箔で電気の流れを作ったものが基板です。  電気部品の中には余り電気を流しては行けない部品もあるので、電気の流れを制限するために、調整された電気抵抗を持つ抵抗体という部品が電気回路には使われている。

定着(fixing)

現像した後現像で還元されずに残っている感光剤の非感光部分(光の当たらなかった所)を除去し、映像(光が当たり現像で還元された所)を安定化する作業のこと。

テトラ処理(Tetra treatment)

テフロン基板のスルホールメッキの際に穴内壁のメッキ前処理として行なわれる特殊な前処理の名称。 テフロン基板のスルホールはこの前処理を完全に行なわないと信頼性のあるスルホールは形成されないと言われている。 特殊の薬剤で悪臭・腐食性が大きいので使用器具の選定や換気が必要となる。

テフロン基板(PTFE PCB)

絶縁材にテフロン(PTFE)を用いた基板 高周波特性が良いことが知られている。

伝送損失(transmission loss)

通信経路上を流れる信号の減衰、劣化の度合いのこと。

展開図(Development view)

曲げ加工の有るメタルマスクで、曲げる前の状態を表した図面。エッチングはこの図の状態で行われる。 曲がった状態(製品の最終形態)から展開図を作成するには曲がった部分の伸縮などを考慮する必要があり、複雑な計算を必要とする。

展開寸法(extend dimension)

曲げ加工を行うメタルマスクの場合に、曲げる前の状態の寸法のこと。 例えば円筒などの場合、円周の長さは円筒の図面だけでは分からない、円筒を切り開いて長方形にして初めて円筒の円周の長さが分かり、円筒を作るのに必要な材料の寸法が分かる。この様に図形を展開して求められる寸法を云う。 寸法の求め方は幾何学的に図形を移動して求める場合と、計算式より算出して求める場合がある。

テストクーポン(test coupon)

量産品の信頼性試験、内部の状況観察、破壊検査による品質確認などのためにプリント配線板製造パネルの外周に設けたテスト用の小片 プリント配線板外形加工時に切り離してテストを行う。

電解メッキ(electroplating)

電解メッキは陽極にメッキする材料又は不溶性極を、陰極に被メッキ品を接続して、メッキ液のなかで電流を流すことで金属を析出させる方法 無電解メッキに比べメッキは厚く、コントロールが可能である。 金・ニッケル・銅・半田などのメッキが可能である。

銅箔(copper foil)

銅の薄箔のこと。 一般的な基板材料には片面又は両面に銅箔が貼られている。

銅メッキ(copper plating)

銅イオンのあるメッキ液から、還元剤を用いた化学反応や電気分解による銅の析出方法のこと。

ドライ(dry)

ドライフィルムのことまたは、ドライフィルムを使ったメッキ法のことをいう。 詳しくはデッピングの項参照。

ドライフィルム(photosensitive dry film)

感光レジストとして溶液ではなくフィルム状にしたもの エッチング、メッキレジストでパターン形成を行うものがある。

内層(internal Layer)

多層プリント基板の表と裏の外部にある導体パターン以外の板の内部にある導体パターンの総称。

鉛フリー半田(lead-free solder)

鉛が含まれていない半田のこと 無鉛半田ともいう。

ニゲ

プリント回路基板で、キリ孔、基板端、ランドパターン等に対する、銅箔や SR の余白部分のこと。 部品の図面上には描かれていないが、部品を製作する上でセットしたり、掴んだり、エッチング液を逃がしたりするために必要な部分又は模様のことを「ニゲ」ということもある。

ネイルヘッド(nail head)

多層板穴あけ加工時に内層銅箔が穴の内壁に広がり、絶縁板の部分が薄くなることで断面が釘の頭のような状態になること。 原因としてはドリルの磨耗で鈍くなった切刃で内層銅箔を切削するのではなく引きちぎりながら側面に押し付けるようにして突き進むことにより発生する。再研摩したドリルでも起きることがある。

ハーフ・エッチング(half etching)

メタルマスクのエッチングでは形(かたち)を作るために板の両面からエッチングをして完全に形を作るが、片側からのみのエッチングで形を彫ることをいう。

ばか穴

穴の中に何の細工もしていない単にキリで明けただけの穴(キリ穴)のこと。 本来の意味は物の取り付けや合せの ”ニゲ ”として、ビスやボルトの徑より少し大きめに明けられたキリ穴のことをいう。

バリ(burr)

切断や孔明け、プレスなどの機械加工をした際、端面の角がめくれる、このめくれた部分をバリと言う。金属箔のバリはショートなどの原因にもなり、絶縁樹脂材のバリはメッキの際に災いし不良の原因になることもある。 また、メタルマスク等のブリッジを切り落した痕の出っ張りもバリと呼ぶ。

ハローイング(haloing)

機械的、または、化学的な加工によって、絶縁部の色の変わることをいう 機械的加工では、パンチプレスによって積層板端部が隔離して白色になる見える状態 化学的加工では、多層版の接着に用いた黒化処理の酸化物がスルーホール工程で穴の端部から溶解して穴の周辺が白、または、ピンク色に変色する状態になることをいう。

半田コート(solder coating)

プリント回路基板を、半田が溶融している槽の中に浸漬し引き出すときに高温、高圧のエアで不要な半田で取り去ることで半田を均一にコートする方法 垂直方式と水平方式がある。

半田面(solder side)

プリント回路基板の部品面に対する用語で、部品面より組み込まれた部品を半田付けする面のこと。部品面の反対側の面になる。 パターン面とも呼ばれる。 通常は部品面よりもパターンが複雑なため、当社ではこちら側を表面として扱う場合が多い。 最近は、両面実装や自動実装が一般的になり、この様な言い回しは意味を成さなくなって来ている。

バンプ(bump)

プリント配線板のバッドや部品の接続端子に接続を容易にするために設けた小さなコブ状の導体の突起をいう。

ピール強度(peel strength)

プリント配線板上に形成された銅箔のパターンの引き剥がし強度。(KN/mで表示)

ビルドアップ基板(build up boad)

絶縁層の形成、配線パターンの形成、層間接続を順に行っていくことで層を積み上げて多層化をした積層板 層間接続の穴あけにはレーザーなどが用いられる。

ピンホール(pin-hole)

小さな穴と言う意味。 フィルムやエッチング用レジストの現像面に出る小さな円形の欠陥、メタルマスクの表面に出る小さな円形の欠陥等をいう。 発生原因は室内の塵挨や空気の巻き込みが主要因である。

V溝カット(V-groving)

作業後に切り離すためにパネルやプリント配線板にいれたV字型の溝のことをいう。

部品面(parts side)

プリント回路基板でその上に電子部品が載る面のこと。半田面の反対側の面になる。

プラズマ処理(plasma treatment)

強力な酸化力を有する酸素プラズマによって表面を粗くすることでメッキなどの密着性を向上させる方法。

フラックス(flux)

はんだ付けのとき金属表面の酸化膜を除去し、はんだ付け中に加熱で再酸化するのを防ぎ、はんだの表面張力を小さくして濡れを良くするために塗布する材料。

ブリッジ(bridge)

メタルマスクのエッチング時や、プリント回路基板のルータ加工時に、品物が板から落ちないために付ける接続部分のことをいう。 または、基板などの場合には、導体と導体の間に半田やメッキ残り等が橋を架けたようになりショートの原因となる欠陥のことを指す。

プリプレグ(prepreg)

プリント基板の材料で、補強材のガラス布に熱硬化性樹脂を含浸させ半硬化のBステージ状態にした接着シート。これを重ね銅箔ととともに加熱加圧すると胴張り積層板となる 多層化の工程で内層コア材と銅箔とを組み合わせ接着シートとして用いる。

プレスガイド(press guide)

基板などをプレス機で打ち抜く際に、プレス型にセットするときセット合わせの目印となるマークのこと。 一般には2点ガイドが広く用いられている。

ブローホール(blow hole)

半田付けをしたとき、スルホール部にあがった半田の中にガスが入り込み空洞となるような現象をいう。 原因としては基板の吸湿、メッキ厚の薄さ、スルーホール内壁の粗さ、樹脂基材などが上げられる。

ベーキング(baking)

基板材の絶縁材の中に含まれている水分を除去するためにする高温処理のこと。 基板材では水分だけでなく歪の除去をかねて行なうこともあります。高温のもとで行なわれる半田付けやフュージングの際などにも行なう。通常は恒温槽を用いて100~130℃で1~2時間程度行なわれるが、素材によっても時間、温度が変わるため注意が必要である。

ベースフィルム(base film)

フレキシブル基板の導体パターンを形成するべースとなる樹脂材料の フィルムのこと。単にベースとも言う。 耐熱性フレキシブルプリント配線板はポリイミドフィルムが、半田付けなどの 熱のかからぬものにはポリエステルフィルムが用いられる。

曲げ加工(bending)

メタルマスクでエッチングした後に、製品の一部を曲げる加工。

ミーズリング(measling)

白化とも言う。熱的なひずみで絶縁基板中のガラス繊維が織り目の重なる所で樹脂が剥離する現象をいう。この状態は絶縁基板表面に近い所で独立した白い点又は白い十字形となって現れるところから白化という名が付けられた。 防止法の一つとしてベーキングがある。

無電解メッキ(electroless plating)

電気を通さずに溶液中に還元剤を加え、材料表面の接触作用による還元(又は置換)反応を利用してメッキすることをいう。 電解メッキと比較して均一に付くが、厚さは薄い。 代表的なものとしては無電解銅メッキ、無電解ニッケルメッキ、無電解金メッキがある。

誘電体(dielectric)

導電性よりも誘電性が優位な物質である。広いバンドギャップを有し、直流電圧に対しては電気を通さない絶縁体としてふるまう。

誘電率(permittivity)

物質内で電荷とそれによって与えられる力との関係を示す係数である。電媒定数ともいう。 各物質は固有の誘電率をもち、この値は外部から電場を与えたとき物質中の原子(あるいは分子)がどのように応答するか(誘電分極の仕方)によって定まる。

リジッドフレキシブル基板(fulexible rigid wiring boad)

ガラスエポキシなどの硬い材料と柔軟性を持つフレキシブル基板を組み合わせた基板。

ワイヤーカット(wire cut)

ワイヤーに電流を流すことで導電性のある素材の精密切断ができる加工。

ワイヤボンディング(wire bonding)

半導体チップの入出力ピンの接続の方法の一つ、トップのパッドと外部接続パッド間の金。またはアルミなどの金属線を溶接して接続する方法。